G.A.ロッテンブルグのトラヴェルソ

Flauto traverso
after Godfridus Adrianus Rottenburgh (1703-1768, Brussels)
by Alain Weemaels, European boxwood, A=415Hz
 
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ベルギー、ブリュッセル在住のAlain Weemaels氏による18世紀の名工G.A.ロッテンブルグ(1703-1768)のレプリカです。 コピー元であるオリジナルはバルトルド・クイケン氏所有の物で、1745年頃ブリュッセルで製作されたものと言われてきましたが、どうも最近の情報では更にずっとあと(少なくとも1760年以降)のものらしいです。ということは時代的に言うと正確にはバロックよりも少しあとのロココあるいはクラシックのものになりますね。
このモデルのオリジナルは数あるトラヴェルソの中でも最も有名で、多くの製作家がそのレプリカを作っているものです。特徴としてヘッドジョントのコルク位置を微調整するためのスクリューとフットジョイントの長さを変えるためのフットレジスターを備えています。というのはオリジナルにはピッチを変えるための左手管が七本付属しており、それらを取り換えたときのバランス調整が必要となるためです。(私のはA415のみですが別注で作ってもらえます。)
イントネーションは良好、柘植らしい大変温かみのある音色で、低音域はソフトです。また高音域が軽く鳴らしやすいのも特徴です。 これ一本でバロック~初期古典のどんな曲でもいけます。
Weemaels氏のフルートはこのモデルをはじめ、ヨーロッパの名手が数多く使用しているだけあって、完成度は非常に高いです。