デンナーのアルト・リコーダー

Alto Recorder
after Jacob Denner (1681-1735, Nürnberg)
by Von Huene, European boxwood, A=415Hz
 
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フォン・ヒューネ製作のアルト・リコーダーです。(ヨーロッパ柘植製、A=415Hz)
この楽器は、18世紀ドイツ、ニュルンベルグの製作家ヤコブ・デンナー(Jacob Denner, 1681 - 1735)の手によるもののレプリカで、オリジナルはコペンハーゲンのMusikhistorisk Museumに保管されている1720年頃の作です。このオリジナルはデンナーの楽器の中でも最も優れた個体と言われており、現代の多くの製作家、メーカーが手本としているものです。
姿かたちはブレッサンなどと比べると、ほっそりスリムで優美な感じ。マウスピースは細長く伸びた独特の形をしています。
デンナーの特徴は、何といっても高音域の音の伸びと運動性のよさ。ブレッサンと比べるとボア内径が細く作られていることから、確かに高音域に有利な設計であり、どちらかというと低音域はマイルドな感じです。
同時期に活躍したテレマンの技巧的な作品は高性能なデンナーのリコーダーを前提に書かれたのではないかと言われています。(私にとっても実際のところテレマンを吹くのにはこのレプリカがベストです。)